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五輪初トランスジェンダー選手の出場に「悪い冗談だ」 IOCに異議

By NewsMore

今年東京で開催されるオリンピックにトランスジェンダー選手が初出場する。ニュージーランドの重量挙げ選手ローレル・ハバードさんだ。ローレル選手は男性として生まれ、2013年に35歳で女性に性転換する前まで男子競技に出場していた。

しかし、2015年に国際オリンピック委員会(IOC)が策定したガイドラインにより、トランスジェンダーの女性選手は男性ホルモンのテストステロン値が競技の前の12か月間、規定値(10nmol/L)以下であれば女子競技に参加することができるようになった。その後、ローレル選手は女子重量挙げの大会に何度も出場して優秀な成績をおさめてきた。

東京五輪もガイドラインにより、ローレル選手は女性選手として出場できる。当然、このIOCの判断に苦言を呈する者もいる。べルギーの女子重量挙げ選手アンナ・ヴァン・ベリンゲンさんがメディアを通してIOCに異議を唱えた。

Techinsightが報じた:

アンナ選手は「トランスジェンダーのコミュニティについては全面的に支持しており、彼らのアイディンティティを否定するものではない」と前置きしたうえで、次のように語っている。

「トランスジェンダーの皆さんのために競技出場に関するルールを定めることは、様々な状況を考慮しなければなりません。実際には非常に難しいことであり、トランスジェンダーとそうでない者の双方が満足のいくような解決策を見出すことは恐らく不可能だと思っています。」

「しかしながら重量挙げを高いレベルでトレーニングしている方なら、誰もがこの“特殊な状況”がアスリートにとって全くもって公平ではないという事実を骨身に染みるほど分かっているはずです。」

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「それなのに、(ローレル選手が)思春期から女性に性転換する35歳までの約20年間、完全な男性ホルモンシステムが機能していた身体で(生物学的な)女性と戦うことが、今さら有利かどうかなんて議論しなくても分かることじゃないですか?」

「スポーツ業界の権威者にとっては、確かにこのような稀な状況を調査していくことは簡単なことではなく、多くの実行不可能な状況があると理解しています。でもこれらは従来のアスリートにとって、完全に悪い冗談のように感じられます。」

さらにアンナ選手は、トランスジェンダーの女性選手の競技出場が増えるにつれて、従来の生物学的に女性である選手のメダル獲得やオリンピックへのチャンスの道が閉ざされてしまうことを懸念し、IOCなどの機関により厳格なルールを設ける必要があると強く訴えている。

また「サモア重量挙げ連盟」のジェリー・ウォールワーク会長(Jerry Wallwork)も、同様の意見をこのように語った。

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「私は2018年、ローレル選手のオリンピック予選出場を反対した1人です。私たちが育ててきた女性選手が、ローレル選手と対戦してオリンピックへの道を閉ざされる可能性が出てくるのです。しかしながら、私たちは彼女を非難し続けることはできないとも思っています。」

「女子重量挙げ競技へのトランスジェンダー選手の参加を認めたのはIOCなのです。これはIOCのトップが変えていかなければなりません。この問題をもっと調査するか、トランスジェンダーの重量挙げ選手のための別のカテゴリーを設ける必要があると思っています。」

またジェリー会長は「女性は平等な競技に出場する権利がある」とし、「この状況は誰かが薬物やドーピングなどを使用して競技に参加するような公平の保たれない状況とほとんど同じだ」とも述べている。

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